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内容証明知恵袋~Q&A~

ここでは当事務所に多く寄せられている内容証明に関するご質問に関して、Q&A方式でお答え致します。

質問1

内容証明の書き方が分からないのですが、決まった書式などあるのでしょうか?

回答1

横書きの場合、1行26字以内で1枚に20行以内。あるいは、1行13字以内で1枚に40行以内。縦書きの場合、1行20字以内、1枚26行以内で書くことになっています。

枚数に特に制限はありません。1枚で書ききれなければ数枚にわたって書くことができます。

図表、絵、写真、添付書類を入れることは出来ません。

半角や記号も1文字と数えるので、行数のズレを防ぐために半角は避け、全角で数字も記載すると良いでしょう。

しかし、ある程度自由に内容証明を書くことが出来る反面、素人が作った内容証明は見る人が見れば素人だということがすぐに分かります。内容証明は少しでも効果的なものにしたいと思いますので、当事務所では下記様式で内容証明を作成されることをおすすめします。実際に当事務所は以下の様式により内容証明を作成致します。

  • 作成ツール「ワード」
  • A4
  • MS明朝
  • 12ポイント全角(数字も全角で記載)
  • 横書き
  • ファイル→ページ設定→文字数と行数→文字数と行数を指定する→文字数25字、行数20
  • 記載順序
    1. 一番上・右寄せ「日付」
    2. 左寄せ「相手方の住所・氏名」※氏名の前に「被通知人、被通告人」と入れると効果的
    3. 右寄せ「自分の住所・氏名」※氏名の前に「通知人、通告人」と入れると効果的。氏名の右に印鑑を押印
    4. 中央に「通知書、通告書」と記載
    5. 左寄せ「前略~」と文章を記載
    6. 1枚で納まらない場合は、割印を押す

以上のように設定することで文字数オーバーの心配はなくなり、玄人(専門家)っぽい内容証明を作成することが可能です。もちろん、玄人っぽいかどうかは内容証明に記載されている表現の仕方や文言によって決まりますが、少しでも素人感が出ないように上記設定で内容証明を作成されることをおすすめします。

上記設定をおすすめする理由としては、弁護士は裁判書類を作成する場合、A4用紙で統一し、横書きの12ポイントの文字の大きさで作るからです。内容証明を作成したことのない素人ですと、でかでかと文字の大きさを12ポイント以上にしてしまったり、手書きで作成したりしてしまうので、見る人が見れば専門家が関与していないことがすぐに分かります。

内容証明を効果あるものにしたい場合は、やはり専門家の職印入りの内容証明を送付した方が良いのですが、ご自身で作成される方は少しでも玄人っぽく作成して、内容証明を効果あるものにして頂きたいと思います。

質問2

内容証明に書いてはならない言葉などありますか?

回答2

書いてはならない言葉というのは特にありませんが、脅迫・恐喝・強要的な表現には注意しましょう。

内容証明文末の決まり文句として「本書面到達後○日以内に、~なければ、遺憾ながら訴訟等、裁判所が関与した手続きに寄り、法的手段も辞さない所存ですので、予めご承知おき下さい。」と記載するのがほとんどです。

ここに「刑事告訴」を記載したいというご相談が多く寄せられますが、刑事告訴は民事訴訟に比べて、相手方の立場に関わる非常に高圧的な言葉として受け取れます。

従って、法的根拠なく、自身の判断で相手方に対して「詐欺罪で刑事告訴する」といった内容証明を送付した場合、逆に脅迫罪などで訴えられる可能性もあります。

内容証明は、後日紛争に発展した場合に証拠として残りますので、自身が逆に不利にならないように、記載する文言は十分に注意する必要があります。

どうしても刑事告訴を臭わす文章にしたい場合は、「刑事上の手続により」などといった言葉を用いた方が良いと言えます。

質問3

内容証明に押す印鑑は認印、実印どちらがいいのでしょうか?

回答3

認印、実印どちらでも構いません。

相手方にこちらの本気度を示したいという意味では認印よりかは実印を押印した方が効果的であると言えるかもしれません。認印は割と小さい印鑑を使用している方が多いと思いますので、内容証明が複数枚にわたって記載される場合は、割印が押しづらいかもしれません。

また、後日紛争に発展した場合、何かしらの理由で、送付した内容証明が確かに自分が作成し送付したものであると証明する必要が生じた際に、実印であれば印鑑証明書を提示することで、自分が作成し送付したものであると証明することができます。

質問4

自分の事案が内容証明を送っていいケースなのかどうか分かりません。それらの目安などありますか?

回答4

はい、目安はあります。

内容証明を送ってはいけないケース、内容証明を送ることで逆にトラブルを大きくするケースなどが存在します。内容証明を利用するのは、将来のトラブル発生を防ぐためや、既に発生してしまったトラブルを解決するためです。

そして、多くは後者の既に発生してしまったトラブルを解決するために利用する場合が多いのですが、内容証明は一般の手紙などと異なり、相手方に心理的圧力をかける高圧的な文書になりますので、いわば宣戦布告のようなものと思って頂いて構いません。

従って、相手方に誠意が見られ、話し合いの余地がある段階で内容証明を送ってしまうと、相手方も「そっちがその気なら話し合いの余地はない」とへそを曲げてしまい、全く交渉が出来なくなってしまう可能性があります。

また、今後も親しく関係を続けていきたい相手に内容証明を送付してしまうと、まずその関係は壊れてしまうと思って頂いて間違いありません。今後も相手と親しくしたければ話し合いでの解決を試みましょう。

内容証明を送付するということは非日常的なことですから、何でもかんでもすぐに内容証明を送るという考えは十分に注意しなくてはなりません。

何事も話し合いで解決出来ればベストであり、まずは話し合いや手紙での解決を試みることが妥当と言えます。但し、クーリングオフや時効中断など期限が迫っているものは話し合いをしているうちに権利が消滅してしまいますので、早急に内容証明で対応する必要があります。

質問5

相手方本人ではなく、その親に内容証明を送付した方が効果的な気がしますが、親に送っても良いのでしょうか?

回答5

法的に請求していい相手方かどうかの判断が必要になります。

当事務所に最も多く寄せられる相談が「貸したお金を返してもらえない」という事案です。その際に、ご相談者からよく聞かれる質問が「実家の住所も知っているし、相手方の親宛に内容証明を送った方が効果的なのでは?相手方自身は経済力がないが、両親なら子供のために支払ってくれるのではないか?」という質問です。

要するに、「あなたの子供がお金を返してくれないから、あなたが代わりに払ってくれないか」という内容証明を送っていいかどうかですが、これは送ってはいけません。

法律上、いくら家族と言えども、相手方とその親とは他人という扱いになります。法律では個人責任が原則であり、たとえ親子、兄弟、夫婦であろうと連帯保証人や子が未成年の場合を除いて、相手方の親に責任を問うことは出来ません。

話をしてみる程度であればいいのですが、内容証明を送付したり、執拗な取立て行為を返済義務の無い人に継続すると、恐喝や強要罪という罪に問われかねません。

また、当事者しか知らない事案を、敢えて両親や会社に内容証明を送ることで相手方の名誉を傷付ける行為は名誉毀損になりますので、こちらも十分な注意が必要になります。

質問6

相手方が不在の場合どうしたらよいでしょうか?

回答6

自ら再配達の希望を郵便局に出しましょう。

相手方が不在で、内容証明が差出人に戻ってきてしまった場合や、これから内容証明を送付しようと考えている方で、相手方が不在だった場合を懸念されている方が多くいらっしゃると思います。実際、当事務所にも相手方不在の場合の対処についてのご質問が多く寄せられています。

内容証明は配達証明を付けて送付しますが(配達証明については「内容証明郵便とは」参照)、これらの書留郵便の場合、郵便局員が相手方に渡す際に受領印をもらわなければなりませんので、相手方が留守の場合は配達が出来ません。相手方が留守の場合は、その内容証明は郵便局に戻り、一定期間保管されることになります。

その際、相手方には不在票が届けられるのですが、一定期間経過後も相手方が内容証明の再配達を希望するか、郵便局に受け取りに行かない場合は差出人に内容証明が戻ってきてしまいます。

そこで、内容証明が戻ってきてしまって困っている方が多くいらっしゃいますが、そのような事態が生じた場合は、内容証明が一定期間郵便局に保管されている間に、取扱い郵便局に電話して差出人からの再配達の希望を伝えましょう。

内容証明を配達証明付きで出した場合、郵便局から受領番号を渡されます。そして、郵便局HPの「追跡サービス」に受領番号を入力すると、送付した内容証明が現在何処の郵便局に保管されていて、いつ相手方に郵送予定若しくは郵送したかを確認することが出来ます。その際に表示される取扱い郵便局に電話で内容証明の再配達を希望することで、相手方に内容証明を受領させる機会を自ら設けることが可能です。

但し、再配達は原則受取人からの依頼により行って頂けるものですので、差出人からの再配達希望になかなか応じてくれない郵便局もあります。その場合は、郵便局の電話担当者を代えて再度試みるか、事情をお話してお願いしてみると応じてくれる場合があります。

再配達の場合は、郵送希望時間帯を指定することが出来ますので、相手方が家に居そうな時間帯を指定すると、受領される可能性がより高まります。

何度再配達を試みても相手方が不在で内容証明が受領されない場合は、内容証明をコピーして普通郵便で送れば、普通郵便はポストに投函されますので、少なくとも相手方はこちらの意思を知る機会は出来ますし、コピーでも相手方はこちらが内容証明を出したことは分かりますので、多少なりとも効果はあると思います。

質問7

受取り拒否された場合はどうしたらよいでしょうか?

回答7

一応、判例上は差出人の意思表示は相手方に伝わったものと見なされますが、こちらの意思表示をきちんと伝えるために、普通郵便も同時に相手方に送付しましょう。

内容証明を送付された相手方は受取りを拒否することが出来ます。その場合は、差出人に内容証明が戻ってきてしまうのですが、判例上、その通知は相手方に到達したということになっています。受取り拒否は、その通知を知ろうと思えば知ることができる状態と言え、意思表示は相手方に到達したということになっています。

相手方本人が受け取らず、家族や同居人が受け取った場合も到達したことになりますので、家族や同居人が受取り拒否をしても、本人が受取り拒否したのと同じ扱いになります。

しかし、いくら判例上、受取り拒否された場合、こちらの意思表示は伝わったものと見なされるとなっていても、やはり相手方が内容証明に書かれているこちらの意思表示を認識しないことにはトラブル解決には繋がらないでしょうから、より確実にこちらの意思表示を伝えるために普通郵便を併用する方法をおすすめします。

Q6.でも説明しましたように、普通郵便はポストに投函されるので差出人に戻ってくることはありません。従って、普通郵便の場合、相手方のポストに投函(到達)された時点で、こちらの意思表示は相手方に伝わったと見なされます。

しかし、普通郵便の場合、内容証明とは異なり、郵便局が確かに相手方に配達したと証明してくれません。相手方は「そんな郵便物は届いていない」と言う可能性もあります。

そんな場合は、内容証明文中に「本書同文、本日、普通郵便にても同送致しました」というような一文を書き加えておくことで、内容証明が相手方に到達しなくても、この一文を書いたことは郵便局が証明してくれることになります。

ここで注意しなくてはならないのは、内容証明のコピーを書留郵便で出してはならないということです。書留郵便の配達方法は内容証明と同じですので、相手方が受け取り拒否した場合は、差出人に戻ってきてしまいますので、普通郵便はポストに入れて下さい。

このように普通郵便を併用する方法により、内容証明が相手方に到達しない(受取り拒否する)場合などでも、こちらの意思表示を相手方に伝えることが可能となります。

質問8

相手に内容証明を無視された場合はどうしたらよいでしょうか?

回答8

話合いの余地がなければ法的手段の行使を検討しなくてはなりません。

内容証明を無視されたらどうしようというご相談もよく当事務所に寄せられます。内容証明には「本書面到達後7日以内に~」と期限を設けますが、その期限を過ぎても相手方からお金が支払われなかったり、何ら反応がない場合があります。

相手方によっては、内容証明を受領したその日に何かしらの反応を示す場合もありますし、期限を大分過ぎてから応答してくる場合もあり、ケースによって様々です。

お金を相手方が支払わないにしても、何かしらの反応を示してくれれば交渉することが可能なのですが、何ら反応がなく無視されている場合は、こちらから再度交渉に臨むしかありません。電話や直接会って話しをしてみて、それでも話し合いが整わないようであれば法的手段を検討する必要があります。

法的手段の検討は本来この段階から始めるのではなく、内容証明を送付する前から費用対効果の面も踏まえて検討しておかなくてはならないのですが、一般の方がそこまで検討することは到底無理でしょうから、内容証明の送付など、全てご自身で進めている方は、内容証明が無視され、相手方との交渉もうまくいかない若しくはうまくいかなそうな段階ですぐに弁護士等の専門家に相談されることをおすすめします。法的手段の行使の前の考え方や費用対効果の考え方などは、「法的手段の前に検討すべきこと」で詳細に述べておりますので、そちらを参考にして下さい。

ご自身で内容証明の送付などを進めるのが不安という方は、多少費用がかかりますが、最初から専門家に相談若しくは依頼された方がいいでしょう。専門家であれば、最初の相談の段階からお客様の事案が、時間と費用をかけて争うに値するかどうかの費用対効果の面などのアドバイスを頂けるので、無駄に時間と費用を費やさずに済むと思います。

質問9

弁護士と行政書士のどちらに内容証明作成の依頼をすれば宜しいでしょうか?

回答9

お客様の考え方により異なります。

いざ、内容証明の作成を専門家に依頼しようと考えた場合、弁護士と行政書士のどちらに内容証明作成の依頼をすればよいのか分からない方がほとんどだと思います。

弁護士は敷居が高そうで、依頼した場合の費用が高いのではないか?行政書士といっても内容証明を扱っていない行政書士もいるらしい…など不安要素はたくさんあるかと思います。

そこで、本質問に対しても別途ページを設けて説明しているのでそちらを参考にして頂ければと思います。「弁護士と行政書士のどちらに内容証明作成の依頼をすればよいか」。

質問10

悪徳商法の被害に遭った場合はどうすればよいですか?

回答10

まずはクーリングオフ出来るかどうかを検討し、出来なければ消費者契約法により契約の解除を試みましょう。

クーリングオフとは、日本語に訳すと「頭を冷やす」という意味であり、悪徳商法で騙された場合に、一定期間の間は消費者から申込の撤回又は契約の解除(最初から契約をなかったことにする)をすることが出来る制度を言います。クーリングオフは特定商取引法に規定がありますので、クーリングオフできる取引や期間など、詳細は「経済産業省HP」をご確認下さい。

クーリングオフは一度行った契約を無条件に消滅させる強力な効果があります。そして、クーリングオフは書面で行う必要があります。しかし、通常の手紙やハガキなどの書面ですと、悪徳業者が無視したり、そんな書面は届いていないと言う場合があるので、そのような事態に備えて内容証明を利用するようにしましょう。内容証明は、郵便局が確かに配達したことを証明してくれますので、業者が上記のような主張をしたとしてもクーリングオフしたことを証明することが出来ますので、クーリングオフは必ず内容証明で行いましょう。

クーリングオフは、書面を発送したときに効力が発生するので、クーリングオフできる最終日に書面を出して、業者に届いたのがその数日後であっても効力が否定されることはありません。

クーリングオフをすると、契約は最初からなかったことになりますので、業者は消費者に受け取った代金を返還する義務があります。また、消費者が受け取った商品は業者の側で商品を引き取る義務があります。

悪徳商法の被害に遭った場合は、まずはクーリングオフが可能かどうかを検討し、クーリングオフが可能であれば、無条件に契約をなかったことにすることができるので、クーリングオフ可能期間内に早急に内容証明を送ってしまいましょう。万が一、クーリングオフが出来ない場合であったり、クーリングオフ可能期間を経過してしまった場合でも諦める必要はありません。業者が「必ず儲かる。必ず得する」などといった断定的な判断の提供をして、それらの説明により商品を購入してしまった場合や重要事項について事実と異なることを告げ、消費者を誤認させたような場合などは、消費者契約法により契約を取消すことが出来ますので、クーリングオフが出来なくても諦める必要はありません。

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